「先輩の声」を載せているのに、応募が増えないとき

「先輩の声」は、多くのサロンの求人ページに載っています。写真があって、入社のきっかけがあって、仕事のやりがいが書いてある。
けれど、載せているのに応募が増えないという相談をいただくことがあります。
中身を書き直す前に、見直せるところがあるかもしれません。
人は、自分に近い人の選択を見ている
はじめての店に入るとき、空いている店より人が入っている店を選んだ経験はないでしょうか。
自分で判断する材料が少ないとき、人は他の人がどう選んだかを参考にします。行動経済学では社会的証明と呼ばれますが、難しい話ではありません。自分と似た立場の人が選んでいるなら、たぶん大丈夫だろうと思える、ということです。
学生の就職活動は、まさに材料が少ない状態です。働いた経験がなく、サロンの中も見たことがない。そこで何を見るかというと、先に決めた人の選択です。
ただし、誰の選択でもよいわけではありません
ここが分かれ目だと思います。
参考にされるのは、自分と同じ立場の人の選択です。
| 載っているもの | 学生から見ると |
|---|---|
| 店長(勤続15年) | 遠い。自分の数年後が想像しにくい |
| 入社3年目のスタイリスト | 少し近い |
| 同じ学校の卒業生 | いちばん近い |
店長のインタビューは、サロンの考え方を伝えるのには向いています。けれど「自分もやっていけそうか」という不安には、あまり答えてくれません。
書いておきたい3つ
先輩の声に、この3つが入っているか見てみてください。
- 出身校
- 卒業年度
- 入社してからの年数
名前と写真だけでは、学生は自分との距離を測れません。「◯◯美容専門学校 2024年卒」と一行あるだけで、同じ学校の学生には届き方が変わります。
職種も同じです。アイリストを希望している学生にとって、美容師の先輩の話は参考にしにくいところがあります。希望する職種ごとに1人ずついるのが理想ですが、難しければ職種を明記するだけでも違います。
数字は、盛らないこと
「昨年は5校から8名が入社しました」のような数字は、言葉より伝わります。
ただ、ここで数を大きく見せようとすると逆効果になります。 学生は学校で情報交換をしますし、見学に行けば実際の人数は分かります。合わないと気づかれたとき、失うのは応募ではなく信頼のほうです。
少ないなら、少ないまま書いて構いません。「昨年は2名」でも、その2名がどこの学校の誰かが分かるほうが効きます。
先輩がまだいないサロンは
新しい店や、新卒の採用を始めたばかりの店では、そもそも載せる先輩がいないことがあります。
その場合は、無理に作らないほうが安全です。 代わりに使えるものがあります。
- 中途で入ったスタッフの、入社の理由
- 見学に来た学生の感想(許可を取って)
- スタッフの出身校の一覧
「まだ新卒の先輩はいませんが、スタッフ6名のうち4名が◯◯美容専門学校の出身です」。これだけでも、同じ学校の学生には手がかりになります。
ページの外でも同じです
見学に来た学生を案内するとき、同じ学校の出身者がいれば、その人に少しだけ話してもらう方法があります。採用担当者が10分話すより、先輩が2分話すほうが残ることがあります。
学生が見学に動くのは、1年生の秋から2年生の春にかけてです。まだ何校も比べている時期なので、誰の言葉を聞いたかが印象に残りやすいように思います。
まとめ
先輩の声が効かないときは、中身より誰の声かを見直してみてください。
- 学生が参考にするのは、自分に近い人の選択
- 出身校・卒業年度・職種を書くと、距離が縮まる
- 数字は盛らない。少ないまま書くほうが続く
- 先輩がいなければ、スタッフの出身校だけでも手がかりになる
載せる人数を増やすより、1人分を詳しく書くほうが効くことがあります。
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