合わないと分かっているのに、採ってしまうとき

面接のとき、少し引っかかった。見学の態度も気になった。
それでも内定を出してしまう。そして3か月で辞める、あるいは店の空気が変わる。
なぜ、引っかかったまま進んでしまうのか
多くの場合、すでにかけたものが惜しくなっているからです。
媒体に出した費用。人材紹介の手数料。面接と見学で止めた営業時間。そして「この3か月、誰も採れていない」という事実。
ここまで使ったのだから、何か結果を持ち帰りたい。そう思うのは自然なことです。行動経済学では、戻ってこない費用が判断をゆがめることをサンクコストの問題と呼びます。
けれど、使ったお金は採っても採らなくても戻りません。判断に入れてよいのは、これから先のことだけのはずです。
採ったときに、これから出ていくもの
合わない人を採ると、ここから先にかかるものがあります。
- 入社から数か月の給与と社会保険料
- 教える側のスタッフの時間
- 辞めたあと、もう一度採用をやり直す費用
- 周りのスタッフが気を遣う時間
費用の出し方は美容室の採用にかかるお金にまとめました。やり直しになると、二重にかかります。
いま見送れば、かかるのは「もう一度募集する費用」だけです。並べてみると、見送るほうが安いことがあります。
迷いを言葉にしておく
「なんとなく引っかかった」のままだと、翌日には薄れます。そして条件の良さだけが残ります。
面接や見学のあと、気になった点をその日のうちに書き残してください。 あとから読み返すと、同じ内容が何度も出てくることがあります。
- 時間の守り方
- 質問への答え方が変わったところ
- 前の職場の話し方
書き残しておけば、複数の人で見たときに「自分だけが感じたことではない」と分かります。採用管理表の使い方は美容室の採用管理表の作り方にまとめています。
先に決めておくほうが、楽です
迷ってから基準を考えると、そのときの状況に引っ張られます。
募集を始める前に、これだけ決めておくと判断が早くなります。
- どうしても外せない条件(免許、勤務できる日数など)
- 1人で決めない。必ずもう1人が会う
- 見送る判断をしてよい、と最初から決めておく
とくに3つ目です。「採るのが仕事」と思っていると、見送る判断が失敗に見えてしまいます。見送ったことを責められないと分かっているほうが、正しく判断できるように思います。
見送ったあとに、やること
見送ると決めたら、そこで止めないほうがよさそうです。
募集の出し方を変える。入口を増やす。見学の受け入れ方を見直す。同じやり方を続けると、また同じところで迷います。
入口の増やし方は美容師の採用、入口を増やしたあとに起きることにまとめました。
まとめ
- すでに使った費用は、判断に入れない
- 採ったときに、これから出ていくものを並べる
- 引っかかった点は、その日のうちに書き残す
- 見送ってよい、と先に決めておく
- 見送ったら、やり方を変える
採用の目的は、採ることではありません。合わない1人を見送れることも、仕組みが働いている証拠だと思います。
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